大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和32年(ラ)346号 決定

一件記録によれば、原裁判所は、昭和三一年六月二七日午前一〇時の競売期日において、本件建物の鑑定価額六百十三万三千円をその最低競売価額と定めて競売手続を実施したが、競買の申出がなかつたので新競売期日を定め、新期日にもなお競買申出がなかつたため更に新期日を定め、かくして新期日を定めること数回に及び、そのつど最低競売価額を相当に低減し、昭和三二年五月二七日午前一〇時の期日に至りようやくその最低競売価額百四十四万円による競買の申出があつたので、これによる競落を許可したものであつて、その間何ら違法の点は存しないことが認められる。そして、新競売期日のための最低競売価額がその直前の期日のための最低競売価額に比し低減の程度が相当と認められる以上、最終の期日における最低競売価額が鑑定価額に比しはるかに低廉であるからといつて、それだけで右価額による競落を違法視すべきでないことはいうをまたない。

(渡辺葆 牧野 青山)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!